落ち葉堆肥作業2020

循環型社会の実現を八ヶ岳で、というテーマで活動がスタートしていますが、堆肥作りなどでも日々たくさんのことを学ばせていただいています。日々の作業(落ち葉搬入、切り替えし、攪拌、農家さんへの運搬など)の様子以外にも、堆肥作りを続けるにあたり学んだことをアウトプットしていきたいと思います。経験豊富な農家さんの知見は、日々勉強になります。

農家さんへは、年に3回ほど、出来上がった落ち葉堆肥を使っていただいています。

畑山農場にて、堆肥の配布、散布

ファーマンにて堆肥配布、散布

色々な場所で堆肥を作る動きが広まっています。写真:八ヶ岳と堆肥場

農業を通した持続可能な循環型社会を実現するには、地域にある資源(落ち葉など)を有効活用し、循環型の堆肥を作り、農家さんに継続的に作ってもらおう、という発想からです。

堆肥の目的は「よい土つくり」をすることです。土がやせて硬くなると、植物が育ちません。農業、食は、衰退してはならない産業です。100年続く農業を、と考えた時に、植物がおいしく健康に育つには、その土台となる土が良いものであることが前提です。農作物の品質が向上され、収穫量も増え、安定した生産につながることは、持続可能に農業を続けるために必要なことだからです。農家さんがおっしゃるには、「自然のスピードでゆっくり成長していく落ち葉堆肥を使うことで、自然の旨味がゆっくりと作られていくことになり、それが本来の野菜の味になる」とお言葉をいただきました。これまでも色々な野菜を食べているかと思いますが、本来の旨味、自然体な旨味とは何か。みなさんには、様々な野菜を食べ比べ、体の変化など観察し、自分に合う野菜に出会うきっかけになればと思います。

シンプルなことですが、

①植物が育ちやすい土とは、水はけと通気性が良く、かつ水もちが良い「団粒構造」作る

②通気性がよく酸素が通ると、根っこが呼吸して、二酸化炭素を出すときのエネルギーで水分や栄養分を吸収する

人間と同じく、酸素不足では根っこも窒息する=植物も育たない、ということ。

単粒構造を団粒構造にするには、微生物と有機質が必要で、微生物が有機質を分解する際に、土と土をつなげる(団粒化するための)有機質のノリを出します。有機質の補給して微生物の活動を起こす為にも、堆肥が必要、ということになります。

何も与えず作物が育つというのが本来の理想なのかも知れませんが、、、日々生産されている畑ではもちろんそうもいかず、畑の診断を繰り返している農家さんも多いです。地力が衰えず、自然の力で畑が潤うためにも、しっかりとした土作りが必要なのかなとおもいます。

堆肥がそんなお役に立つのであれば幸いです。

また、色んな方に、堆肥を攪拌していただいています。ご協力いただいた皆様に感謝申し上げます。